490: 名無しさん@おーぷん 22/01/23(日)16:40:14 ID:yP.jm.L1
去年、休みの日に、映画館で同じ職場のAさんとばったり会った。

Aさんは五十代の女性で、パートとして入ってきた人。
基本誰に対してもニコニコしてるので結構好かれてたし、ミスも殆どない人だった。

Aさんの隣には私と同い年くらいの娘さんがいた。
「私の娘なんです」
と言い、娘さんに
「(私)さんよ。
お母さんの職場の人」

と私に挨拶させようとした。

娘さんはじっと私を見て
「うちの母がね、『あなたが我が家を見張ってる』って言うんですよ。
あと、
『携帯を盗み見された』『みんなから嫌がらせされてる』って言うんですけど。
事実?
違いますよね?」
と矢継ぎ早に質問してきた。
勿論携帯盗み見なんてしてない。
嫌がらせなんて覚えがない。




「Aさん、何か誤解してませんか?
私何もしてないですよ」

と話すと、Aさんが苦笑いして
「昨日私が家に帰ったの。
その時、お隣に(私)さんが入っていくのを見たのよ。
だから、『ああ、(我が家を見張ってるのは)あなたなんだ』ってわかったの」
と言う。
私が『Aさんの家を知らない』と言うと、
「ううん、ぜったい知ってる。
あのね、あなた紺色のコート着てるでしょ?
お隣に入っていった人は紺色のコートを着ていたの。
顔は見えないけどあなただったのよ」
「分かってるんだけれど…
お風呂場の天井の蓋の上から、あなたいつも覗いてるでしょ?
『コラッ!』って言うと消えるんだけど、
今度はベランダから入ろうとするでしょ?
びっくりしたわ。
『うち8階なのにどうやって登ってるのかなぁ』って」
「それでね、わかったのよ!
あなた、近所の人全員とグルなんだってね。
だって、家に帰る時、何故か近所の後藤さん
(誰?)が箒で表をはいてるの。
あなたと後藤さん、仲間だったのね」
「でもね!
わかってるからね。
あなたは若いんだから、絶対ダメよ、あんな連中の仲間になって私を貶めようなんて」

と言われた。

もうビックリどころの話ではなく、言葉が出なかった。
Aさんはポップコーン買いに走って行った。
娘さんから
「あれ(Aさん)頭おかしいんですけど、今まで気付かなかったんですか?」
と聞かれた。
「知らないです」
と答えると、
「まあコレで分かったと思うんで、上司の人にでも言っといてください。
じゃ、失礼します」

と去っていった。

翌日、上司に報告すると、『信じられない』というような顔をしていた。
でも、Aさんを呼び出して話を聞いたら、私にした話と全く同じ話を泣きながら訴えたらしい。
「証拠を持ってきて欲しい」
と伝える上司と、
「証拠なんてないんです!
だって声掛けたら消えちゃうんだもの!!」
と絶叫しているAさんのやり取りが何度も続いた。

結局、Aさんは
「嫌がらせが酷くて辛いから」
と退職した。
上司の話では、Aさんから
「前の職場では営業の人が事務に対して酷い嫌がらせをしてきた。
だから転職しようとしています」

と聞いていたらしい。
その嫌がらせの内容は、
「すれ違いざまに『死ね』と言われたり、家の中にゴミを投げられたり」
と言うものだったらしい。
「あれも本当じゃないかも分からんね」
と上司がボヤいてた。

多分統合失調症なんだと思うけど、昨日まで普通に話してた人がいきなりおかしくなったのを目の当たりにすると中々ショックが大きかった。


491: 名無しさん@おーぷん 22/01/23(日)17:05:49 ID:tM.mk.L1
娘もおかしくなりかけてるな



違っているかしら
違っているかしら