「ただ聞いて欲しいの!」「ハイ聞きましょう」 その2 より
http://kateich.net/test/read.cgi/bbs/1451028909/

957 :名無しさん@家庭ちゃんねる:2021/07/11(日) 19:37:13
高校からの友人の話(A子とする)。
A子とは大学は別々になったが、定期的に電話したり遊んだりと、程よい距離感で付き合ってた。

お互い大学生だったある日、そのA子から
「交友関係を広げたいから友人を紹介してくれ」
と言われ、私の大学の友人などを集めて飲み会を開いた。
だけど、A子は飲み会の間ずっとスマホを弄り、挙句の果てに読書をし始めた。

(橋渡しが上手く出来なかったのかな)
と落ち込む半分、A子に苛立つ半分で、とても不愉快だった。
それでも一緒にいて楽しいし、友人関係はずっと続いてた。




958 :名無しさん@家庭ちゃんねる:2021/07/11(日) 19:37:55
そしてお互い社会人となったが、A子はだいぶ奥手のようで、浮いた話が一切なかった。
本人も結構気にしていたようで、ある日、
「男友達を紹介してくれないか」
と打診された。

飲み会事件から数年経っていたのもあり、
「いいよー」
と合コンを開いてみた。
事前に男性陣の写真を見せて、一通り性格などを話した上での合コンだった。
A子はその中の1人の男性がとても気に入ったようで、合コンの前から美容室に行き、服を揃え……と、とても楽しそうだった。

そして合コン当日。
A子は会場で読書をし始めた。

トイレでの作戦会議中、
「つまんない?」
って聞いた。
「めっちゃ楽しい!!
私子ありがとう!!」

ってキラキラした目を向けられた。
会場に戻ったら、
A子はやっぱり本読み始めた。

男性陣はドン引きだったけど、なんとか場を盛り上げて読書から意識を逸らそうと必死な私にドン引きしたのかもしれない。
結局、その合コンでは恋が実ることはなかった。

そして、社会人経験して結婚する子もだんだん出てくるようになった頃。
まだA子との友人関係を続けていた私は、
「本気で焦っているから、男性を紹介してくれ」
と打診された。
嫌な予感しかしなかった。

それでも、とある男性を紹介した。
さすがにA子と男性初対面の時は読書しなかった。
(話も盛り上がってるようだし、楽しそうだし、紹介して良かったー!)
って思った。

数日後、A子から電話が来た。
「この間紹介してくれた人と二人で遊んだよ!
でもさ、あの人ダメだわ!
すね毛が1本もないの!
あれは女装癖あるよ!
もう LINE ブロックした!!」
と言われた。

すね毛がないと女装癖……?
私はもうわけがわからない。
ただ体毛が薄いだけなんじゃ……?
A子にはどんな言葉も届かなかった。
さすがに少し、それからはA子から距離を置いた。

そして、30に差し掛かろうとしている昨日、A子から LINE が来た。
「男の人紹介して!」
と。

どんなホラー小説よりも怖かった。



 I Care Because You Do
I Care Because You Do