930: 名無しさん@おーぷん 21/05/01(土)14:19:41 ID:fj.g8.L1
数年前の話だが、当時付き合っていた彼女を通れて実家に帰った。
彼女は何度か俺の実家にも遊びに来ていて、俺の親や妹とも関係が良好のように見えたし、礼儀正しく良い子だと思っていた。

実家の台所にはほうじ茶(夏は麦茶)を入れるピッチャーが2本あるのだが、久々に実家に帰るとピッチャーが一つ増えていて、元からあったピッチャー2本に入っているお茶とお茶の色が微妙に違うことに気づいた。

俺「あれ、このピッチャーどうしたの?
これもほうじ茶?」

妹「ああ、これお母さんが親戚から貰った健康茶なの。
お父さんもお母さんも健康茶飲めないから、私が全部飲んでいるんだよ」

俺「健康茶ってどんなお茶?
美味しい?」

妹「美味しいよ。ほら、いろんなお茶がミックスされているみたい(健康茶の茶葉が入った紙パックを持ってきて見せる)




そこで黙って聞いていた彼女が
「最低!」
と泣きながらピッチャーに入っていた健康茶とやかんに入っていた作り置きのほうじ茶をシンクに流した。
(我が家ではやかんにほうじ茶を作ってからピッチャーに移していた。)
さらに妹から健康茶の紙パックを奪って中身を全部出し、まだたくさんあった茶葉をゴミ箱に全部捨ててしまった(しかも燃えないゴミの方に)。

もうお分かりだと思うが、彼女は
『(俺の親)が自分の嫌いな物を(妹)に無理やり飲ませているのだ』
と勘違いして、気を利かせたつもりだったらしい。

確かに両親はどくだみ茶が嫌いで、それがミックスされている健康茶が飲めないから妹が1人で飲んでいたことは事実だが、妹に無理やり飲ませたわけじゃない。
妹は好んで飲んでいた珍しい茶葉を全部台無しにされてショックを受けていた。

妹が悲しそうな顔をすると、彼女は
「お父さんとお母さんは(妹)ちゃんのことを愛していなくても、私とお兄ちゃんは(妹)ちゃんのこと大好きだよ!」
「これからはお父さんとお母さんと同じほうじ茶を飲んでいいんだよ!」
「ご両親が飲めないお茶の処理なんてしなくていいんだよ!」
と芝居掛かった口調で熱く語っていた。
俺が怒っても
「(俺)くんは跡取り息子だから、愛されていない(妹)ちゃんの気持ち分からないんだよ!」
「お兄ちゃんなんだから(妹)ちゃんを助けてあげなくちゃダメじゃない!」
と逆ギレされた。
用事で違う部屋にいた両親も『何があったんだ』と出てくるし、散々だった。

だいたい値段で言えば妹が飲んでいた健康茶の方が両親が飲んでいるほうじ茶よりよっぽど高いんだけどな。
まさか健康茶一つて彼女と別れることになるとは思わなかった。
家族には申し訳ない。



茶番劇 2