396: 名無しさん@おーぷん 21/04/07(水)18:42:06 ID:CUOQ
私は両親が年をとってから生まれた一人娘なんだが、その両親も一回りの年齢差があり、私が産まれた時は父はもう五十代半ばだった。
父は健康オタクなのはいいんだけど、それを家族にも強制する人。
毎朝5時に起きて1時間ウォーキングしたり、毎晩9時頃になるとダンベル体操をしたりで、それを私や母にも一緒にやるようにと強制した。

私はともかく、高齢出産のワンオペ育児だった母は疲れているので嫌がったが、二言目には
「俺たち夫婦はそこいらの両親より高齢なんだから、娘の為にも健康を維持しなければ」
とか、
「娘に介護の苦労をさせてもいいのか」
と言って強制していた。
そう言われると母も反抗できず、横で聞いてる私はいたたまれなかった。
正直、父の事は怖かった。
いつも高圧的だったし。

そして二十代半ばで私は結婚したんだが、その数年後に母はあっけなく心不全で他界。
残った父は80をとう過ぎていたが、
翌年には認知症を発症して介護付き住宅型有料ホームに入所した。




そして90歳も半ばとなった一昨年、そのホームから退所のお願いをされてしまった。
早い話が
『手に余る』
と。
身体だけはどこにも悪いところがなく、力も強い。
さすがに人を殴ったりするようなことはないんだけど、癇癪持ちの老人同士の口喧嘩が絶えないらしい。
「このままでは秩序を保てないので申し訳ないが」
と。
そのホームを探すのも結構大変だったから泣きたい気持ちで受け入れざるをえなかった。

『次が見つかるまでは居てもいい』と言うことだったけど、次を探そうにも最近のホームは『本人の様子を見てから』と言うところも多くて(既往症だとかではなく、集団生活に支障がない人か見るみたい)、
「高齢過ぎるし、(父)のような気難しい老人は申し訳ないけど…」
と断られることが続いた。
夫との結婚を反対された経緯もあってとても一緒には暮らせないし、
(このまま見つからなかったらどうしよう)
って不安だった。

半年ぐらい探してようやく受け入れてくれるってホームが見つかって入所。
(やれやれ…)
と思った矢先に急に体の機能が低下していって、半月ほど寝込んだ後、眠るように死んでいった。

娘としてこれ以上ないほど非情なことは承知の上で。
『親には長生きしてほしい』と言える人が羨ましい。
子供の頃、私にとって父はただただ怖いだけの存在だった。
家の中で安らぐことなんて一度もなかった。
結婚して家を出てからは出来る限り距離を置いていた。
どんなに健康に気を遣っていたって、身体を鍛えていたって、年をとって自分がどんな老人になるかなんてわからない。
認知症なんて誰もなりたくてなるわけじゃないんだし。
人に迷惑かけながら、身体だけは丈夫で長生きするぐらいなら、私ならピンコロで逝きたい。

正直に言う。

やっと肩の荷が下りてホッとしている。


397: 名無しさん@おーぷん 21/04/07(水)20:02:15 ID:SnRW
>>396
お疲れ様
全然非情じゃないよ、どんないい身内だって、長くお世話してるとそう思ってしまう事あるんだから

これからはご主人と仲良くのんびり暮らしてね



YOSÉ