684: 名無しさん@おーぷん 20/12/23(水)17:31:19 ID:JP.ig.L1
父方の祖母の十三回忌が近付いてきた。

七回忌のときもなんやかや理由をつけて帰らなかったけど、今回はコロナのおかげでゆうゆう回避。
毎回声だけはかけてくる母も、親戚に言う欠席理由さえあれば深追いもしてこない。

祖母は
「世が世ならお姫様」
が口癖の強烈な瞬間湯沸かし器だった。
「『世が世ならお姫様』なのに家事をやらされる」
とか(専業主婦)。
「『世が世なら~』なのに息子(父)が平民(母のこと。勝手に認定)を嫁にもらったのが気に食わない」
とか。
「『世が~』なのに小遣い制なのは我慢がならない」
とか
とにかく自分が高貴な生まれの人物として扱われていないと感じることを探しては怒っていた。

ちなみに、祖母曰く安土桃山くらいの時代に戦から落ち延びてきたナントカという家の流れを汲む姫らしい。
祖母の実家は山の中の村にあったらしいが、戦時中に焼けて落ちぶれたとかなんとか。
祖母の兄弟姉妹ですら眉唾扱いしているのに、祖母だけは頑なに信じていた。




まぁそんな祖母であるが、まぁ引くくらいに育ちが悪かった。
家族含む誰かを罵るときに
「このエ○公め!」
と叫ぶのは序の口。
我が家の台所事情や私や弟の進路成績(限りなく並)はべらべらと吹聴。
そして他人の病気や金のことを根掘り葉掘り聞きたがり、すきあらば物を集り、思い通りにならなければ外でも不貞腐れながら
「世が~」
と嘆く。

本当は父も同居したくなかったようなのだけど、ある日突然、それまで住んでいた借家を解約して父が建てた家に押しかけてくるという大技をかまされ、祖母の実家はとうに無いこともあってどこにもやれなかったらしい。

ここまでならまだただの言動がアレな婆さんだが、祖母にはガチのやらかしがある。
祖母は『世が~』の応用で父・私・弟を
「世が世ならお殿様/お姫様」
などと言って、平民認定している母を差別し虐めようとしていた。
しかし居間に転がって菓子を食い散らかしながらテレビを見て下品に笑っている祖母と、毎日しっかり働きながらも優しく微笑みながら私たちに接してくれる(身内の欲目込みで)美人の母。
幼児から見てどちらがお姫様か……もうおわかりですね?
というわけで、幼い私は
(祖母が悪い魔女、母がシンデレラなんだ)
と思って生活していた。

しかし弟が幼い頃、私が小学校に上がり、母の仕事がいっそう忙しくなったため、家に祖母と弟が2人きりで残される時間が長くなった。
そのたっぷりとある時間のなかで
「ママは(弟)ちゃんが『お殿様』なのが妬ましくて意地悪で帰ってこない」
などと祖母は吹き込んでいたらしい。
さらにビデオ録画した暴れ○坊将軍をヘビロテして、『お殿様=正義の味方!』みたいなイメージを植え付けた。
そのことで一時期完全に弟は洗脳され、祖母にそそのかされた弟は母にハサミで切りつけた。
3歳児のすることなので大事にこそ至らなかったが、母の脛にはいまもうっすら傷が残っていて、弟は
「一生後悔する」
と言っている。

で、
『そんな祖母の法要なんてやってやるいわれは無い』
と私などは思ってしまうわけなんだが、母が声をかけてくるには理由がある。
ちょっとオカルトなんだけど、○回忌の準備をはじめるのに良い時期に、祖母が必ず母の夢枕に立つんだそうだ。
一周忌のときは先に父の夢枕に立ったらしいが、
父も祖母を嫌っているためガン無視。
母は
「夢枕に立たれたのに無視する度胸が無いから」
と、一応私と弟に声をかけ、祖母の兄弟姉妹に声をかけ、少人数で法要をしている。
父は
「やらなくていい」
と言うのだが、母はどうにも気味が悪いというか後味が悪いというか、形だけでも法要をしてスッキリしたいみたい。

祖母よ、どんな神経で母の夢枕に立ってるんだ。
きっとなんとも思ってないのだろうけど。



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