286: 名無しさん@おーぷん 20/07/07(火)12:56:26 ID:v9.au.L5
私がまだ中学生の頃、親戚に引き籠りになってしまった従兄がいた。
年が離れてた従兄で、当時でもう30歳近かったと思う。
親戚が集まる行事がある度にその従兄(Aくんとする)の話題になり、『これからどうするんだろうねぇ~』なんて言い合っていた。
Aくんの親も、子供の目にもやつれてしんどそうに見えたのを覚えている。

それがある年、伯父さんと伯母さんがすごく思い切った手段に出た。




うちの両親もびっくりしていたんだが、伯父さん、定年を機に田舎の古民家を購入。
自宅を処分して、Aくんも連れてそこに移住した。
田舎の古民家とは言ってもネット環境はちゃんと整えることが出来る地域だったから、それでAくんも了承したらしい。

伯父さんは近所の人や自治体から農業を教えてもらいながら自給自足の生活をし、伯母さんは道の駅でバイトをしてたらしい。
移住してしばらくは、Aくんの生活はそれまでと変わらなかったらしい。
だけど近所で生まれた犬を貰って飼い始めたのを機に、散歩に連れて行くようになり、そのうち農作業を少しずつ手伝ってくれるようになったそうな。

それからずいぶん経って、先日伯父さんが亡くなったんだが
「Aくんがちゃんと喪主として葬式を取り計らっていた」
と参列した両親から聞いた。
伯父さんの思惑は、
『自分たちが死んだあと、自給自足さえ覚えてくれれば何とかなる』
と思っての移住だったらしい。
結果は思惑以上で、Aくんには田舎暮らしが性に合ってたらしく、現在は伯母さんもなくなって一人暮らしなんだが、伯母の代わりに道の駅のバイトをし、老眼になりながらも晴耕雨ゲームな生活を数匹に増えた犬と共に楽しんでいるらしい。

まぁ、運よくいい方向に転がったってのはそうなんだろうけど、
(伯父さんたちの思い切った愛情の結果だよなぁ)
と思った話。



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