272. 名無しさん 2020年05月26日 06:29 ID:z3OewQYg0
デリケートな話題なので閲覧注意、長文。

私は三人兄弟の真ん中で、兄と弟がいる。
兄は既婚子持ち、私は独身。

弟は、兄や私と顔はよく似ているが頭の中身は似てないで、めちゃくちゃ勉強ができる。
というか勉強が趣味。
大学は東京に出て、公費で外国の大学院へ留学して博士号を取得、帰国してからは母校の大学に戻って研究員をしていた。

弟以外の、父母・兄・私はごく平凡。
だからうちでは、『子供の時、兄と私が弟を外に遊びに連れ出して、ちょっと目を離したすきに弟は宇宙人にさらわれて頭の中身を入れ替えられた』という冗談が(弟のいないところで)まことしやかに言い伝えられている。

去年、そんな弟32歳が結婚することになった。
同じ大学の女性研究員で2歳下の30歳。
秋から弟はまた外国の大学に赴任するので、
「一緒に来てほしい」
とプロポーズしたんだそうだ。

で、親族顔合わせとなるわけだけど、その前に父母から兄夫婦と私に召集がかかった。
まずは “身内だけのお祝い” という名目で、弟を囲んでレストランで食事をした。
その時、弟から重い打ち明け話をされた。
どうりで『兄家の子供は兄嫁実家に預けてきてほしい』というご要望があったはずだ。

というのは、弟嫁(になる人)にはお姉さんがいて、このお姉さんが弟レベルの優秀な研究者になると嘱望されていたんだけど、やはり外国の大学院に留学している時に、『とてもとても嫌な目に遭った』そうだ。
留学を途中で切り上げ帰国して入院し、退院してからもう10年も自宅から出られないでいる。
近所の散歩や買い物くらいはできるのだが、電車に乗るとか人の多いところを歩くとか、知らない男性がいっぱいいる(!)ところに行くとかは、とてもできない。
「だから今度の親族顔合わせには出てこないだろう、結婚式の出席もたぶん無理。
でもそのことについては、触れないであげてほしい」

という話だった。

273. 名無しさん 2020年05月26日 06:32 ID:z3OewQYg0
私は
(なんて気の毒な、そして頭脳の国家的損失だ、女性ってだけで酷い目に遭うよなあ)
と思った。




しかしそれまで空気というかあまりしゃべらなかった兄嫁が、急に元気になった。
食事会の帰りの車の中で兄嫁と隣り合わせて座っていると、兄嫁が私に
「ね、ね、さっきの(弟嫁)さんのお姉さんて、レ●プされたんだよねやっぱり」
と言い出しやがった。
私は怒りと恥ずかしさで顔に血が上ったが、
「さあ、ご本人や(弟嫁)さんが言いたくないことは、お聞きしないものでしょうよ」
と流した。
兄嫁は不満そうに、
「え~だって、他に考えられないじゃない。
よくある話じゃない?
へらへら外国に出かけて、レ●プされて泣いて帰って来るってさあ」

と。
(こいつをとりあえず殴ろう)
と私がこぶしを握った瞬間、運転席から兄が
「やめなさい!」
と怖い声を出した。
兄嫁はむすっとして黙った。

親族顔合わせの時は、弟嫁のお父さんからお姉さんについて、先に弟から聞いたのと同じことを話された。
そして
「(弟)さんのご実家にはご迷惑をかけたくない。
(お姉さん)は一生家から出られなくても、自分のことは自分でできるし、つつましく暮らすならやっていける程度のお金は残すつもりです」

とおっしゃった。
父母は
『それで構わない、お姉さんと、ご家族の心痛は察するに余りある。お姉さんのために役に立てることがあったら言ってほしい』
という意見だった。
両親同士が話し合っている間、兄と私は兄嫁が話に割り込んで根掘り葉掘りしようとするのを遮ったりにらみを利かせたりして防いだ。
おかげで顔合わせは無事に済んだ。

ちなみに弟嫁さんはまず顔を合わせた時、私と兄嫁が同時に

と叫んでしまうくらいの美人だった。

274. 名無しさん 2020年05月26日 06:38 ID:z3OewQYg0
結婚式には、そのお姉さんが、すごく無理したんだろう、ご出席なさった。
あとで弟嫁さんから聞いた話では、
「ただでさえこの10年、苦労をかけた妹に恥をかかせるわけには行かない」
と、何カ月も “人前に出る訓練” をしたんだそうだ。
やつれてやせ細っていたし、むこうのご両親の陰に隠れるようにしていたが、弟嫁さんに負けず劣らずの美女だった。
つくづく一瞬の犯罪が後々の国家的損失を招くんだなあと思った。

式が終わって、披露宴会場のホテルのティーラウンジで一休みしている時。
それまでおとなしくしていた兄嫁が、母に
「いい時代になりましたよねえ、世が世なら、(弟嫁)さんってうちにお嫁に来れるような家柄じゃないですもんね」
とぬかしやがった。
母が
「何のこと?」
と聞き返すと、兄嫁は
「だって、親族っていうか姉が精神異常者なんて、一昔前だったら(弟嫁)さんは結婚どころか就職だってできないですよ。
お義父さんやお義母さんは心が広いなあって、感心してたんです。
私の弟の嫁にあんなのが来たら、私は反対しますよ」

と。

私は再び
(こいつやっぱり殴ろうっと)
と色留袖のままこぶしを握ったが、その前に兄が
「君(兄嫁)はもう、(弟)と(弟嫁)さんとは一生会わなくていい」
と低い声で言った。
兄嫁は
「そんなつもりじゃないわ、ただ家柄が…」
と言いかけて、
「高卒の家柄は黙りなさい!」
と兄の禁断の一言。
「ひどい!」
兄嫁はわっと泣き出した。

275. 名無しさん 2020年05月26日 06:41 ID:z3OewQYg0
私も
(兄嫁の暴言の数々の根は、学歴コンプにあるんだろうな)
と思っていた。
と言ったって弟夫婦以外の父母・兄・私は、大卒だけど威張るほどの大学じゃない。
でも兄嫁は新婚当時
「こんな良いお家柄にお嫁に来られて幸せです」
と言っていたそうだ。

兄は続けて
「君の家がみな中卒・高卒だからって、うちの者がそれについて何か言ったことがあったか?
両親も妹(私)も弟も、そのことについて君を批判したか?
悪口を言ったか?
自分にできることを一生懸命やってる人を、貶めていい理由はどこにある」

と言った。
兄嫁はグズグズ言っていたが、兄が引っ張って帰った。
兄の言い方にも問題がある気はするが、私は兄嫁を殴らずに済んだし、
(やーい)
と思ったのでいいや。


去年のクリスマス休暇、弟夫婦の招きで父母が外国旅行をしてきた。
それがどこからか兄嫁にばれて、私に
「お義母さんたちずるいよね!」
というメールをしてきたが無視した。
しかし全世界が新型コロナで自粛要請中のこのご時世に、兄嫁が弟に
『ずるい!自分たち(兄一家)も招待しろ、費用はそっちで出せ』(要約)
というメール攻撃を行ない、弟が母と兄にメールを転送したので、
「(兄)の家は相当な夫婦喧嘩になっている」
と母が言っていた。



殴るぞ(5)