586: 名無しさん@おーぷん 20/03/13(金)08:55:43 ID:ov.y6.L1
従姉妹は昔から、
『子どもなんて産みたくない』
というタイプの人だった。
何て言うか、“自分のライフスタイル” みたいなのに強烈なこだわりを持ってたんだよね。
もともと手先が器用で、『手芸や小物作り命!ガーデニング至高!手料理万歳!』な人。

従姉妹が結婚後、こだわり抜いて建てた一軒家はモデルハウスかってぐらい凝った内装だったし、食器も家具も一流品、洒落た置物もわんさか。
そんな今の生活を維持したいので、
「子どもなんてまっぴらよ!」
と公言していた。

(彼女の人生だし、好きに貫けばいい)
と思ってたんだけど。
私も含め、他のいとこ達の出産がたて続いた頃、突然の妊娠を発表。
どうやら、“子育ても趣味も楽しむ、素敵なお洒落ママ” ってものに憧れたらしい。
が、彼女を知る我々親戚一同は、どうにも嫌な予感しかしなかった。




特に危機感を覚えたのが従姉妹の両親(私にしたら叔父夫婦)で、
「子育てしやすい環境を整えるよう、家を片付けろ」
と再三警告したらしい。
しかし彼女は、赤ちゃんグッズを揃えるだけで満足し、子どもを出産。

赤ちゃんがねんねの時期はまだ平穏だったようなんだけど、動き始めたらさぁ大変。
高級な家具は、歯形とヨダレとお菓子でボロボロ。
壁や床はそこかしこに落書きと、ものを投げてついた傷だらけ。
お高いガラスの調度品は、軒並み割られて全滅。
窓際の観葉植物たちも引っ張って落とされ、無惨な姿。
お洒落パッチワークや手作り壁飾りは、千切らればらまかれ見る影もない。
自慢のペルシャ絨毯に粗相されたときは従姉妹、大発狂して大変なことになったとか。

久しぶりに彼女の家に行ったとき、そのあまりの内装のズタボロぶりに、驚くと同時に
(でしょうね)
としか思わなかったよ。
どう考えても彼女の家は、小さい子どもを育てられる環境じゃなかったもの。
あれだけ叔父夫婦が『片付けろ』と言ったのに、子どもの手の届く範囲に色々置きまくっているんだもの。

やつれた従姉妹は、かなり精神的に参ってるらしく、子どもがちょっと床にものを落としただけで
「何度言ったら分かるの!」
って激怒してたけど、やっと言葉を話し始めたくらいの月齢の子に言いきかせてもまだ分からないって…。
「こんなに暴れる子どもが産まれるなんて思わなかった」
って彼女は言うけれど、ぶっちゃけ彼女の子どもは私の子どもより大人しいぐらいだ。
ここの環境が子どもにとって悪すぎるだけだ。
というか、よくここまで子どもが大した怪我をしなかったものだと思う。
前に玄関にあった赤ちゃんより大きい骨董品の壺を押し倒して割られたりしてるみたいなのに。

でも
「さすがにこのままじゃいつ大怪我につながる事故が起きてもおかしくない」
ってんで、しばらく叔父夫婦が従姉妹の家に同居することになったらしい。
(いや、それよか物を片付けろよ)
と思ったものの、それは従姉妹が断固拒否してるんだってさ。
こんだけ破壊されてるのに、懲りずに新しい調度品をそろえてるんだって。

出産前の生活を維持するのに意固地になりすぎてて、変なスイッチが入っている気がする。
(とりあえず叔父夫婦頑張れ)
としか言いようがない。



虚飾の自画像