17: 名無しさん@おーぷん 2018/04/26(木)13:06:41 ID:ZQt
思い込みで客観的な視点をかんっっっぜんに失ってた経験と、霧が晴れるみたいに一気にそれがなくなった瞬間は衝撃的だった。


小五くらいから、痛いオタクと腐女子を拗らせだした。
同族の人にはわかってもらえるかもしれないけど、痛いオタクって自分を漫画とかアニメのキャラみたいに思い込むことがある。
いわゆる厨二病。

私は自分が明るい美少女ヒロインじゃないことはさすがに自覚してたんだけど、
『影があってみんなより大人っぽい中性的な美少年(のようで実は男装の女)』
みたいな…なんでか自分がそういうキャラだと頭から信じてた。
実態はデブスだから男か女かよくわからん、ただの根暗コミュ障オタク女児なんだけど、
全ての短所を超ポジティブ方向に捻じ曲げて思い込んでそのキャラを普段から演じてた。

喋り方も
「俺って~だぜ?」
みたいな男口調にしてたし、意味もなく遠い目でため息をついてみせたり、はしゃいでる同級生に
「フッ若いねぇ…」
って呟いてみせたりとかしてた。
前世の記憶があるから見た目は10歳だけど魂は17歳で、辛い過去を引きずってるみたいな脳内設定の演出だった。




男の子っぽい格好でも着こなせちゃうアタシのつもりだったから、私服も男子向けのやつを着てた。
それで夏のある日、メッシュ素材の白のタンクトップを着てジャスコに行ったんだ。
Tシャツかなんかと重ね着で着るもんだと思うんだけど、アニメ脳だから
(一枚で着てもおかしくない)
と思ってた。
なんかこんな感じ↓で、タンク一枚は現実のファッションとしてありだと思っていた。

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アニメ脳だから下にブラもシャツも着てなかった。
なぜなら “男装の美少年” だから。

でも、ふとでっかい全身鏡に映った自分を見た時に、
(乳首が浮いてるな?)
って急に気付いた。
相撲部みたいに胸も腹もデブだったから、メッシュのタンクならそりゃ乳首透けるんだけど、
それまで全く気づかなかったのに、その時突然気付いた。

その瞬間が本当に
ぱああああっ
と霧が晴れるみたいだったんだけど、
(自分が変態の乞食みたいな格好してる)
って気付いて猛烈に恥ずかしくなった。

ゲーム買うために握ってたお金でジャージ買って急いで羽織って帰って、
(私今までなんて格好で外歩いてたんだろう!?)
って思った。
鏡をよーく見てみると、
髪は手入れしてないから汚いモッサモサだし、肌もニキビ面で脂テカテカだし、眼鏡は指紋でベタベタだし、発育のいいデブだからスネ毛ももじゃもじゃ、なんならヒゲまでうっすら生えてて本当にショックだった。

小五ともなると周りの普通の子は手入れしたりおしゃれしてたと思うけど、私は必要最低限すらもなんっっにもしてなかったし、
(しなくていい)
と思ってた。
なぜなら漫画のキャラは、地味な子も男っぽい子も何もしてなくてもちゃんと綺麗だったから…。
「え?化粧なんかしてねーけど?」っていう少女漫画の男勝りなヒロインも、「すっぴんのままで美しいとこが化粧臭いブス女共より全然イイ!」みたいな感じでモテていたから…。
(なんにも努力してない自然体の美しさでいることが主人公である私の条件)
とすら思ってた。

その後は俺女もすぐやめたし、眼鏡も拭いたし、小さく大人しくなって過ごしました…。


「派手な服着てるのに髪ボサボサですっぴんだな…」みたいなオタクの子がたまーにいるかもしれないけど、それは単に手入れが面倒くさいのかもしれないし、もしかしたら私みたいに目にフィルターがかかってるのかもしれない。
それまでも鏡は毎日毎日見てたのになんで気づかなかったのか、なんで突然気づくのか、
(人の脳って本当に不思議だな)
と思うわ。

“中性的美少女” から “汚いデブス” だって突然気付いて見え方が変わった時の衝撃といったらなかった。



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「嫌なこと聞いたな。悪かっ…「うるせえ。」(ブラック・ラグーン2巻 より)