44: 名無しさん@おーぷん 2017/04/23(日)22:10:13 ID:hQn
学生時代の友人にAというやつがいた。
こいつが超のつく遅刻魔だった。
もう何をするにもルーズ。
金にも時間にもルーズで下半身関係も緩かった。
現在はフリーター。

昔は憎めないやつで付き合いがそれなりに続いていたんだが、三十路を越えたあたりからひがみっぽくなり、ただの自己中なイタいやつになったので疎遠になりつつあった。




そして現在。
俺は会社員だがデザイン系の副業をやっている。
あくまで例えだが正社員+イラストレーターのような感じと思ってもらえれば。
Aがそれを聞きつけたらしく、数年ぶりに電話してきた。
Aが言うには
「毎朝定時に出社するなんて俺には無理(キリッ
決められたレールの上を走る馬鹿にはなりきれない(キリッ
俺の才能を生かすにはフリーランスしかない(キリッ
というわけなんでお前のクライアントを俺に紹介しろ、仕事を回せ」

もう説明するのもダルかったが、
「フリーランスこそ打ち合わせに遅刻厳禁、納期厳守だ。
よっぽど売れっ子でもない限り、いまどき納期を守らないやつに依頼する出版社はない。
フリーランスの『フリー』は自由の意味でもルーズの意味でもない。
他人に頭下げられない人間が個人事業主なんて無理」

と正直に言った。

そしたら電話口で
「ギャアアアアーーー!」
と発狂されたのが衝撃。
誇張じゃなく本当に電話口で叫ばれて何かまくしたてられた。
怖いから切ったがまたかかってきた。
その夜は電源切って翌日着拒した。

だらしないがのほほんとしたやつだったのに、あいつなりに切羽詰まってたのかな。
何の前触れもなく「ギャーーー!」と電話口で絶叫されたから心臓やられたわ。



吉里吉里人 (1981年)