904: 名無しさん@おーぷん 2017/03/21(火)19:04:07 ID:???
大学生の頃、変な人に絡まれた。
ストーカー?という呼び名が正しいのかもしれない。

上京してひとり暮らしを始めるときに、下の階の住人にお菓子持って挨拶に行った。
足が悪い人で、介助の人と親くらいしか話す相手がいないらしく、えらく感激された。
そして言われるがままに連絡先を交換した。
同性のおばちゃんだし、
(障害があるなら何かあったときに必要かも)
と思ったのが間違いだった。
毎日のように電話かメールが来るようになった。




「親と食事に行ったので写真を送ります。今度うちで一緒に夕飯を食べましょう」
「今日はいい天気ですね。洗濯機を回すといいわよ」
「可愛いお花を見つけたの。写真をつけるからなんて名前か教えて」
「いつも自炊してる匂いがしますね。とっても美味しそう。美味しそうな匂いだけでご飯が進みました」


当初は電話だったが、出るまで留守電を入れつつ何度もかけてくる。
朝早くても講義中もかかってくるので、
「電話はやめてほしい」
と言ったら全てメールになった。

木造だから生活音がよく聞こえてたらしく、家に帰るとほぼ同時に
「おかえりなさい」
と来たこともあった。
階段の前がその人の部屋で、ばったり捕まって延々と日記のようなおしゃべりに付き合わされることもあった。
通り過ぎた車が目の前で停車したので避けたら、声をかけられたこともあった。
なんとなく不快だったが、同性だったのでそこまでおかしいと思えず、また障害があって寂しいのだろうと強く出られなかった。

そして夏休みになり帰省し、久しぶりの実家で数日過ごした。
いざ下宿先に帰るとき、新幹線の時間が近づいているのになかなか支度が進まずうだうだしてたら、親からそっと
「大学でいじめられているのか」
と聞かれた。
「違う、大学は楽しい。けど、家に帰りたくない。」
「勉強とひとり暮らしの両立がきついのか。」
「きついっていうか家に帰りたくない。」
で、ようやく親に下の階の人の話をした。
「引っ越しなさい」
と言われて初めて、自分が神経質になってるだけなんじゃなくて、
(このままだと危ないんだ)
と気づいた。


引っ越して番号もアドレスも変えて、もう今は何もない。
ただ不動産屋さんの感じだと、同じようなことが何度もあったらしい。

それからは絶対鉄筋か戸建てにしか住まないし、都市部では引っ越しの挨拶には行かないことにしている。



あなたのすぐそばに…
あなたのすぐそばに…