今まで生きてきて凄く衝撃的だった体験 その7 より
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874: 名無しさん@おーぷん 2015/06/08(月)23:03:26 ID:pA7
私が学生の頃の話。長文です。

部活動中、顧問が
「明日は転校生がやってくるよ」
と教えてくれた。
聞くところによると、本来は学区が違うのだが、我が校が市内で一番の強豪校だったため無理を言ってこちらの学校に通ってくるという。
特に私は
「クラスも同じになるから、ぜひ仲良くしてやってくれ」
と顧問から言われた。

転校当日、私は転校生A子に積極的に話しかけた。
A子も人見知りでは無かったのか割とすぐに打ち解けてくれた。
部活にも一緒に行き、みんなに紹介。
「これからよろしくね」
って雰囲気でその日は終了。

今にして思えば、何もない平穏な日はこの初日で最後だったように思う。

次の日A子から手紙をもらった。
封筒に入ったお手紙。柄がとてもシンプル。
そして、便箋が複数枚だったからちょっと分厚い。
当時、女子のお手紙と言えば、柄が可愛らしいやらキラキラしたメモ用紙1枚に、ちょろっとメッセージ。
授業中に書いて、それをハート型やら犬型やらに折ったものが一般的だったため、真面目な雰囲気が珍しかった。
しかし開けてみれば、内容はあの先生恰好良いとかクラスの男子のイケメンランキングとか、
転校してきて2日目でそれかよ!
というもの。
そこらの女子より恐ろしい。
もともと女子の手紙回しが苦手だった私は、返事に相当困ってしまった。
とはいえ
(手紙をもらった訳だし、無視する訳には…)
と思った私は、当たり障りのない返事を書いたように思う。

次の日、返事を渡すと同時にまた手紙をもらった。
その次の日もその次の日も、手紙を渡された。
学校か部活のある日は毎日手紙をもらった。
封筒も日に日に厚みをおびていく。
そのうち、便箋10枚は当たり前の枚数となっていた。

内容は恰好良い男子から、A子自身の趣味や好きなものの話に変わっていき、次第に
「(私)ちゃん恰好良いね」
とか
「好きなタイプは?」
とか、
「(私)ちゃん愛してる」
とか、A子と私の間で起こった出来事(目が合ったね、手が触れたね等)を嬉しそうに反芻したりなどのとんでもない恋文に化けていった。

当時の私はと言えば、A子が凄く変わった子だという認識しかなかったものの、自分が書いた返事の内容は無視されるし、最初の手紙から内容についていけなかったので徐々に返事の枚数を減らし、仕舞いには返事を出さなくなった。
A子からの手紙も読まなくなったし、受け取らなくもなった。
それでもA子は、手紙を勝手に机の中や鞄に入れたりして、諦めなかった。




875: 名無しさん@おーぷん 2015/06/08(月)23:05:17 ID:pA7
そのうち無視されるのが嫌だったのか、今度は電話までかけてくるようになった。
電話もやはり毎日かけてきて、私への猛アピール。
大体1日に1時間ぐらいだったかな。
携帯はまだ少し珍しい時代で、母親が
「またA子ちゃんからだけど…」
と困ったように子機を渡してきた場面が記憶に残っている。

内容も当時はなかなか衝撃的で
「明日、私の誕生日だから1日デート権ちょうだい!」
「(私)ちゃんのこと愛してる」
なんかは未だに脳内再生されるほど忘れられない。

初めは律儀に電話に応対していた。
「用が無いなら切るよ!」
と言ってはいたものの、電話のガチャ切りは後味が悪そうだったので出来なかった。
しかしそんなことを続けていたせいでA子から
「なんだかんだ言って電話を切らないのは、私の事が好きだからでしょ♪」
と言われた時はさすがに電話を切った。
それから少し吹っ切れたのか、A子から電話がかかってきてもベッドの上に子機をほっぽり出して、私は宿題とかゲームとか、下手したらそのまま晩ご飯食べにリビングに降りてい行ってた。
電話は気付いたときには切れていた。

その電話は1ヶ月ほど続いて、パッタリと止んだそうだ(母親談)。
A子のご両親に電話代で長電話がばれて叱られたんじゃないか、と勝手に推測している。

その後、手紙攻撃だけは相変わらず続いていたのだけど。
ある日机に入っていた手紙が、いつも冊子のように分厚かった封筒ではなかった。
薄っぺらで便箋も1枚しか入っていないようだった。
いつもと違う雰囲気に好奇心が負けて中を開けた。
内容はいつものような恋文だった。

でも、文の最後、A子よりって書いてある箇所に、赤い何かがついていた。

876: 名無しさん@おーぷん 2015/06/08(月)23:05:53 ID:pA7

それはキスマークだった。

本物の唇を使っている事は見ればわかった。
横並びになったゾウリムシみたいな形で、唇の、独特のシワがあまりに気持ち悪かった。
ゾウリムシが印象的すぎて、その手紙をどうしたかは覚えていない。
でもさすがに捨てたとは思う。

しばらくして、また手紙をもらった。
今度も封筒が薄っぺらで便箋1枚。
嫌な予感しかしなかった。
持って帰るのも嫌だし、中身を見ずに捨てるのは…と思い、せめて人目がある場所で開けようと思って部活で開封した。

今度は、便箋を埋め尽くすかのようにキスマークが押されていた。

私は想定外のゾウリムシと、キスマークが押された個所を思いっきり触っていたことがショックで、手紙を持って固まっていたと思う。
部活の友人が手紙をのぞき込んできて、
「うわあ!気持ち悪い!!」
と言って私から手紙を取り上げ、ビリビリに破いて窓から校庭にばらまいてくれた。
多分、その場にA子もいたんじゃないかな。
A子の無表情で、でも何か言いたげにこちらを見ていた顔を何となく覚えているから。

それからA子は部活に来なくなり、果ては退部した。
手紙も貰わなくなった。
クラスでも話さなくなった。


学年があがり、A子ともクラスが離れ、いよいよ接点がなくなった。
一度だけ、委員会の委員長になった際に委員長同士の顔合わせというものがあり、そのときA子も委員長だったから再会したが、A子から
「委員長同士よろしく」
と一言、なぜか握手して終わった。
私に猛アタックしてた頃には考えられないほど落ち着き払った態度。
まるで別人だった。

その後、学校を卒業して完全に縁が切れるまで、本当に何もなかった。

877: 名無しさん@おーぷん 2015/06/08(月)23:06:22 ID:pA7
以上です。

私には最初から最後まで、A子の存在そのものが本当に衝撃的でした。
最近、久方ぶりにその学生時代の学年全体での同窓会があると連絡を受け、参加者の中にA子の名前を発見し、いろいろ思い出したので書かせてもらいました。
私はその同窓会への参加はお断りさせてもらいましたが、A子と接点がなくなった後にできた友人に全てを話したところ
「聞いてきてあげるwww」
と、意気揚々と同窓会に出席していきました。
友人は
「○○(私)のこと覚えてるー?私ら今でも仲良いんだよ!」
と煽り気味(友人談)に聞いたそうですが、A子は
「あぁ、私も仲良かったよ」
と、
「そこまで食いついてこなかった」
と少々詰まらなさそうに報告してきました。

ちなみにA子からもらった手紙(ゾウリムシ以外)は、数年前の引越しの片づけ中に部屋の奥から出てきてちょっと読んだから覚えています。
そのときはここの存在も知らず、何となく脳が詳細を思い出すことを拒否したため、すぐ捨てました。
今ならジュリメとして見れたかな、と思いつつ、やはり現物は見ない方が良いだろうし捨てて良かったとも思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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